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補助金申請支援の契約書|成功報酬と交付後業務を確認する
補助金の申請支援契約は、採択だけを成功とせず、交付決定・実績報告・額の確定・入金ごとの報酬条件、検収資料、交付後の担当範囲を制度別の表で確認し、契約前の比較方法を整理します。
編集:株式会社adding 補助金情報編集部。制度の最終判断は、各実施機関の公募要領・公式情報をご確認ください。
補助金の申請支援を契約するなら、「成功報酬は採択時に発生するか」だけでは足りません。採択、交付決定、実績報告、補助金額の確定、入金は別の時点です。どこを成果と呼び、何を証拠に請求を認めるかを契約書で対応させる必要があります。
同時に、申請前の書類作成を頼めることと、交付後の報告や請求まで任せられることも別問題です。外部支援者の提案を比較するときは、料金表の安さより先に「成果の定義」と「業務の終点」をそろえます。ただし、必要な作業と担当者は制度ごとに違うため、共通の契約ひな型へ名称だけを入れる方法では判断できません。
補助金の申請支援契約は「成功」を段階に分ける
2026年9月21日時点のものづくり補助金23次「補助事業の手引き」「Ⅰ.補助事業の手続き等の流れ」では、補助金交付候補者の採択から交付申請・交付決定、補助事業、実績報告・確定検査、額の確定、精算払請求・支払までが別段階で示されています。同日確認の交付規程(23次)でも、第15条が実績報告、第16条が額の確定、第17条が支払です。採択は、交付決定や入金の別名ではありません。
そこで、見積書と契約案を次の判断表へ写します。確認した手続きの段階を基に作成した契約比較用の表であり、公式資料が定める分類や義務ではありません。
| 成果候補 | 完了を確かめる資料 | 報酬欄で決めること | 後の変動への備え |
|---|---|---|---|
| 採択通知 | 採択結果の通知 | 着手金と成功報酬のどちらが発生するか | 交付申請に進まない場合の扱い |
| 交付決定通知 | 交付決定の通知 | 採択時報酬と重複するか | 申請内容から変更された場合の扱い |
| 実績報告の提出完了 | 受付を確認できる記録 | 提出支援が基本料金内か | 補正や追加資料への対応範囲 |
| 補助金額の確定通知 | 額の確定を示す通知 | 報酬算定の基礎を何にするか | 交付決定時より減額された場合の扱い |
| 入金確認 | 申請者が確認する入金記録 | 入金までを成果条件にするか | 不交付・取消し時の精算方法 |
空欄に「別途協議」とだけ書くと、比較は先送りになります。各行について、報酬が「発生する・しない・別料金」のどれか、検収に使う資料は何か、取消しや減額時に返金・再計算があるかを契約当事者間で明文化します。成功報酬率や料金相場を持ち込まなくても、発生条件の違いは見えるようになります。
比較時には、一枚の表に支援会社ごとの列を設け、提案内容を転記します。たとえば「採択時に成功報酬」とある提案について、実績報告は別料金か、額の確定前に契約が終了するかを同じ行で確認します。別の提案が「入金まで対応」としていても、補正対応や精算払請求が料金内かは業務欄で照合します。成果名が同じでも検収資料が違えば、請求時点の認識は一致していません。確認日、質問、回答者、回答を反映した条項を契約案の修正履歴に残せば、口頭回答と署名版のずれを追えます。この記録方法は、手続き段階の違いを契約へ反映するための提案であり、公式資料所定の義務ではありません。
交付後業務は制度別に担当を置く
ものづくり補助金23次では、期限までに実績報告書が提出されなければ補助金を支払えず、書類審査と必要に応じた現地確認を経て額が確定します。手引き「(7)実績報告書」「(9)確定検査」「(10)補助金の額の確定」「(11)精算払の請求」によれば、額の確定後に精算払請求を行い、請求書の受領後に振り込まれる流れです。さらに「フェーズ4~事業終了後~」には取得財産等の管理・処分手続があり、事務手続き表には事業化状況・知的財産権等報告書の提出も示されています。申請書の作成支援だけを委託しても、これらが自動的に契約範囲へ入るわけではありません。
一方、2026年9月21日時点のデジタル化・AI導入補助金2026「交付決定後に必要な手続き」では、STEP07の事業実績報告について、補助事業者が情報入力と証憑添付を行い、IT導入支援事業者が確認と必要情報を入力し、その後に補助事業者が事務局へ提出する流れです。実績報告までに全ITツールの事業完了と利用・運用開始が必要で、適正な実施または正しい期限内報告を欠くと交付を受けられないとも案内されています。
同資料のSTEP06では、ITツールの発注・契約・支払い等を行えるのは事務局の交付決定後で、交付決定前に行うと補助金の交付を受けられないと案内されています。支援契約の業務開始日と、補助対象事業の発注・契約を進められる時点は分けて記録します。外部支援者との契約が先に始まる場合でも、その日付を補助対象事業の着手可否の根拠にはせず、制度資料に照らして確認する必要があります。
同資料のSTEP08では、補助事業者が確定検査結果と補助金交付決定額を確認・承認しなければ交付されません。STEP09の事業実施効果報告も、補助事業者が入力し、IT導入支援事業者の確認を経て提出します。制度上の共同作業者が明示されるこちらの流れを、ものづくり補助金23次の報告・請求手続と同じ担当表に置き換えるのは不適切です。
契約別紙には、対象制度、公募回、申請枠を記し、次の台帳を制度ごとに作ります。上記の役割と手続きを契約範囲へ落とすために提案する台帳であり、原典所定の分類や義務ではありません。
| 業務名 | 主担当 | 支援者の作業 | 申請者が保持するもの | 完了証跡 | 料金 |
|---|---|---|---|---|---|
| 資料作成・証憑収集 | 要記入 | 作成、確認、入力の別 | 原本、アカウント | 確認済み資料 | 基本内/別料金/対象外 |
| 実績報告 | 要記入 | 証憑確認、入力補助、補正対応 | 提出権限、原本 | 受付記録 | 基本内/別料金/対象外 |
| 額の確認・承認、精算払請求 | 要記入 | 確認案内、請求支援 | 承認・請求の記録 | 通知、受付記録 | 基本内/別料金/対象外 |
| 効果・事業化状況報告 | 要記入 | 入力確認、資料整理 | 根拠資料 | 提出記録 | 基本内/別料金/対象外 |
| 財産管理 | 要記入 | 管理方法の案内 | 台帳、原本 | 管理記録 | 基本内/別料金/対象外 |
担当欄は「双方」で終えず、資料作成、証憑収集、内容確認、最終提出、事務局照会への回答に分解します。とくにアカウント操作と最終提出は、制度資料に示された主体と、支援者が契約上できる作業を混同しないことが重要です。
共通して確認したい3点
- 報酬の発生点:採択、交付決定、実績報告の提出完了、額の確定、入金のどれか。請求書を出せる日と検収資料も対応しているか。
- 交付後の終点:補正対応、実績報告、確定結果の確認、請求、効果・事業化状況報告、財産管理のうち、どこまで含み、どこから追加料金か。
- 責任と操作権限:申請者、外部支援者、制度上の登録支援者の誰が、収集、入力、確認、提出、照会回答を担い、原本とアカウントを保持するか。
この3点を契約本文、別紙、見積書へ記載し、同じ用語でそろえます。「申請支援一式」の範囲が資料ごとに違うなら、署名前に差分を修正します。支援者の比較軸をさらに整理する場合は認定支援機関を選ぶときの確認点、各段階の順序は補助金申請の流れ|候補選定から入金まで8段階も参照できます。
採択を成果とする契約では、交付決定後の実績報告や入金までの支援を別途確認する必要があります。入金を成果とする場合も、申請者自身が担う提出・承認・証憑管理と、未了時の責任を条項ごとに確かめます。対象制度と公募回を固定した判断表に、成果時点、検収資料、担当、追加料金、取消し・減額時の扱いを埋めてから署名してください。資料から判断できない権限、期限、提出方法は、契約前に各制度の事務局へ確認するのが安全です。
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